コラム

フライトシムの世界A  1999.3.16

昨年6月にDOS/V486機に変わり最新型のペンティアムU400MHzを買ってしまった。何しろ前のコンピューターは約5年使い最新のシムレーターソフトが動かなくなってしまったからである。さあこれで今までのソフトも最新ソフトも快適に動くとおもったのが甘かった。前のコンピューターではDOSのOSで動くものとウインドウズのOSで動くソフトがあったがDOSで動いていたものが全部使用できなくなってしまったのである。長年にわたり自分で作成した自宅付近の景色データ、関東地方の民間飛行場のお気に入りのデーターが使えないのである。よく調べてみると16ビット処理と32ビット処理の違いだそうで同じウィンドウズ95でも16ビット処理と32ビット処理の2種類がある事がわかった。しばらくは2台のコンピューターを使う羽目になってしまった。最近のソフトはウインドウズ用なので新しい機械で快適に作動し始めた。確かに最新型コンピューターは画面がカクカクすることもなく快適である。
前のコンピューターではスローモーションになっていたフライトアンリミテッドUも問題なく動いているがサンフランシスコ地域だけではさすがに飽きがきてしまう。やはり未知の地域へのフライトが必要である。マイクロソフトのFS98も飽きが来て今はプロパイロット99をやっている。このソフトは雲の表現がすばらしく飛行機の横の窓に流れる白い雲は実にリアルだ。しかしはじめは雲が表現できずブードゥーバンシーという16MBのメモリーを持つ最新のビデオカードのとの取り替えとウインドウズ98が必要であった。景色は衛星写真でないのが残念だがアメリカ全土とヨーロッパ全土が入っていてグランドキャニオンやヨーロッパアルプスがよく表現されている。
昨年マイクロソフトからコンバットフライトシムレーターが発売された。第二次大戦のヨーロッパ地域版で今までマイクロソフトは戦闘ものはなく、他社の分野であったがいよいよ参入してきた。私はあまり興味がなかったがついつい買ってしまった。最初は撃墜されてばかり、敵機を撃墜し生還するようになるとがぜん興味が沸いてきて、近未来機F22のシムレーションソフトまで買ってしまった。MSのコンバットシムレーターは銃撃戦が主で動きもゆっくりだが近未来戦闘はステルス機によるレーダーとミサイル戦闘でいわゆるグラスコックピットのコンピューター戦だ。しかし戦場設定はイタリアの基地から飛び立ちウクライナやボスニアの飛行場などを攻撃するというもので景色に衛星写真を使っているので実にリアリティがあリ現地を思うと考えさせられる。

しかしながら最近マイクロソフトには疑問に思うことがある。フライトシムレーターの定番となっているMSフライトシムレーターの販売戦略である。このソフトは10年くらい前にバージョン4 (FS4)が発売され7年くらい前にバージョン5 (FS5)が発売された時はすっかり中身が充実し景色もきれいになってすばらしいと思いすぐに買ったが。そのすぐ後にバージョン5.1が発売されたこれは視程の選択ができるようになったことだけで中身はFS5とまったく同じもにものであった。そして95年になるとウィンドウズ95が発売されるのに前後してフライトシムレーション95が発売されてウィンドウズ対応のフライトシムレーションとなったが中身はFS5と見た目は変わらない。そして昨年ウィンドウズ98が発売されてフライトシムレーション98も発売されたこれもマイクロソフトが開発したフォースバックという飛行機の力がジョイスティックに伝達される機能がついたのとすでに別発売されている景色データがFS98に入っているだけで中身はFS5のままである。他社のフライトシムレーションがどんどんリアリテーを増して景色内容などが向上しているのにマイクロソフトのフライトシムレーターは7年前から中身はほとんど変わらないFS5、FS5.1、FS95、FS98と4回も発売しているまさに一粒で4度おいしいぼろ儲けである。
フライトシムレーター本体の購入もそうであるが、バージョンアップのたびに他社で発売している景色ソフトや追加ソフトなどを沢山買わざるを得ず大変な出費になっている。では買わなければよいではないかといえるが、そこは新し物好きのFSファンの悲しい性でわかっちゃいるけどついつい買ってしまうのである。

オペレーションシステムソフトであるウィンドウズの販売方法も似ている。やはり7,8年前にウィンドウズ3.1、95年終わりころにウィンドウズ95、昨年ウィンドウズ98とまた来年にはウィンドウズ2000の発売が予定されている。まさに2年ごとのバージョンアップである。技術進歩が急速だから当然だとも言えるが、これがないと動かないソフトもすぐ発売され買わざるを得ない。
個人でコンピューターを使っている人も大変だが何百台も使っている企業はコンピュたーの更新もしなければならずもっと大変なことだろう。
最近マイクロソフトの販売方法に疑問を持つ人たちがインターネット分野のオペレーションシステムではウィンドウズではないOSのリナックスというユニックス系の原則無料のソフトがマイクロソフト帝国を脅かし始めている。マイクロソフトも心を入れ替えないと会社も分割されユーザーから見放されるであろう。

今年の暮れにもマイクロソフトはフライトシムレーター2000の販売を予定している。FS98とは違ったもので新しい衛星写真などを使いすばらしい景色や管制との交信ができるソフトであるならば購入したいと思っている。中途半端なソフトじゃ買わないぞ。

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