バックナンバー 98年11月
飛行回数減少・・・・・天候不順が原因か?

今年 4月から 9月まで半年間の当クラブの飛行回数は昨年同期に比べ35パーセントの減少となった。 4月の耐空検査終了後の 5月のゴールデンウィークから天候不順が続き 6月の梅雨と連続して悪天候に見まわれ、主に土日が毎週の様に雨の天候になって 5月の 2周年記念バーベキュー大会も一月遅れの 6月になってしまった。 毎月恒例のクラブのクロスカントリーも実施できないありさまで 8月の夏休みに雨間の天候を縫う様に行った札幌のクロカンが唯一実施できたものであった。 その後の 8月後半から9月初めにかけての台風による大利根飛行場の水害も飛行機を避難させていたため飛行回数減少の原因になっている。

この様な中、こまめに乗っている会員は何とか技量維持が出来ているが回数の少ない会員は技量維持が難しい。クラブ規定では一ケ月間フライトのない会員はタッチアンドゴー5回を義務付けられているが、最近の雲の多い天候ではもしもの時のために、フードでの計器飛行練習もやっておく必要があるのではなかろうか。

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小型機事故相次ぐ

9月 23日午後、八尾空港から名古屋に向かっていたセスナが高槻市付近に墜落 5名が死亡する痛ましい事故がありました。機長が副操縦席に座り計器飛行の訓練中と見られ原因は調査中ですが悪天候の中で空間識失調からスピンに入り機体が破損し墜落した模様。
翌 24日午後、阿見飛行場から飛び立ったソカタが飛行場に帰途の途中、霞が浦に墜落 80歳の機長が死亡、これも原因は調査中ですが雲中で位置確認に気を取られ空間識失調におちいり墜落との想定がされてます。
8月 14日には本田空港から富山空港に飛び立った飛行機が岐阜県境付近に墜落 2名死亡、これも悪天候の上の雲中飛行が原因と思われます。
その前には大利根飛行場を飛び立ってすぐエンジンが停止し不時着、幸い軽症ですみました。原因はタンクの水がプリフライトチェックでとりきれずキャブに水が入りエンジンが停止したようです。これも長雨の影響でしょうか。

これらの今年の事故を見てみると雲の多い天候の中飛行中に方向、高度、位置確認を誤ったり、雲中飛行中に空間識失調に襲われたのが原因のようです。
今年の日本の天候、特に東日本は冬の時期からぐずついた天候が続き晴れても長続きせず、夏の間も太平洋高気圧が弱くつゆの期間がずっと続いているかのようでした。そして急に台風が発生し茨城、福島に集中豪雨をもたらすなど、水分の多い雲の発生が多い様です。 実際、天気の良い日に飛んでみても一日中、続かず午後には積乱雲が通過、大急ぎで引き返したことも何度もあるくらいです。また雨の中を飛んでも小雨が急に嵐のような大雨になったりとその変化が激しくまるで 1日の中に天気のパターンがすべて凝縮されている様な天気です。 小型機にとっては今年は最悪の天候でしょう。
天気の悪いときは飛ばない、雲には入らないのが一番、迂回のコースを準備しておく、それでもだめならすぐ引き返すですが、万が一のために空間識失調にならぬ様、日ごろなかなか出来ないフードの練習を十分しておくことも必要なことだと思います。
事故で亡くなられた方のご冥福を心からお祈りいたします。

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