コラム 
ヨットクルーズ体験記  2004.2.10   RAC伊藤 誠 

 

 以前から一度、乗ってみたいと思っていた「雪風」にやっと乗ることが
出来ました。行き先は城ヶ島。海産物で有名なので知ってはいましたが、
行くのは初めてです。初めての事ばかりなので、楽しみにしていたので
すが、それでも冬の海上です。相当に寒いはずと思い、スノボパンツに
ジャケット2枚重ねという完璧装備で臨みました。ところがこの日は風も
なく、穏やかな天気で最高のクルージングとなりました。

 行きは向い風なので機走で航行します。艇長の澤上さんが色々と教
えてくれるのですが、気持ち良いのと、周りの景色が気になって右から
左です。しかしなんといっても飛行機と違ってビールを飲みながら行ける
のが最高です。三崎港に着くと早速、お昼の材料買出し。見るからに生
きのよさそうな海産物がならんでいます。私も土産にサバの干物と、マ
グロのみりん干しを買って帰ることにしました。

 生きのいい魚とビールですっかり心地よくなったところで帰ることになり
ました。帰りは追い風なので帆走で行けます。セールをあげ始めるとクル
ーのみんなは俄然、やる気になってきたようです。エンジンを止めて、静
かになっても速度はさほど変わらず、すべるように走って行くのはさすが
にヨットです。風さえあれば燃料いらずで、このままどこまでも行けるのか
と思うと、すごい夢がふくらみますね。太平洋を越えることも出来るのかと
思うと感激です。軽飛行機ではそうは行きません。

 途中で舵をとらせてもらったのですが、アルコールが入っていることもあ
り、思うようにいきません。左に向いているのにさらに左に舵をとったり
なんといっても意外に難しいのです。風にセールを押されるせいか、気を
許すと曲がっていくので、けっこう頻繁に舵を修正しなければならないと
いうことがわかりました。それでもだんだんと慣れてきて最後には、なんと
か真直ぐに走らせられるようになりました。これで風が強かったりしたらセ
ールの調整とかも必要だろうし、チームワークも必要なんでしょうね。

 結局、帰りは入出港以外は全て帆走で帰ってきました。すごい!こんな
ヨットで世界一周とかしてみたいですね。風がないときはダイビングでもし
ながらのんびりと。実際は雨や嵐でそんな甘くはないんでしょうが
今度は風が強いときとか、波が高いときとかハードな状況を経験してみた
いと思いながら帰ってきました。クルーのみなさんありがとうございました。
また今度、いろいろと教えてください。



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