コラム

気象予報士の八丈島クロカン日記


                       H16.1.25(日) RACクラブ員  湯浅 典郎  


  ある日RACの予約ブレテンを開いてみると、1月25日(日)八丈島クロカン広田、ビジター1名とあった。  面白そうだなー、でもこの大寒の最中天候はどうなんだろう?冬型の気圧配置なら太平洋上はまあまあだろうなーと思いながら3日後の(72時間後)の天気予報にとりかかった。データーは「専門天気図」高層、地上、500HPA気温、ジェット気流他いろいろ10枚ほどを材料に検討を始めた。  最近低気圧が日本海、関東南岸とやたら出たり入ったりしている。 又上空の寒気も相当に厳しい。検討の結果クロカン当日9時南岸の低気圧は東に移動し前線の影響も若干あるものの、典型的な冬型気圧配置で風は北西又は西1500Mで20〜30KT ただ上空の寒気は要注意、低いCbも予想された。これなら行けそうだ、早速予約を入れた。  
 高橋さんにTelすると、菅沢さんも誘ったらとの事、結局 広田 高橋 菅沢 湯浅 で満席となった。  
  
 当日、広田機長 龍ヶ崎Take Off 一路館山VORを目指す。房総半島を縦断して海上に出ると背の低いCbがちらほらAlt4000Ftで大島を右に見ながら三宅島に向かう。広田氏フード眼鏡(?)をかけて計器飛行のTR、30分位やった。私はCoパイ席で時々雲の中でホワイトアウト、計器をじっと見ていた。  やはりフライトは多少雲があった方が変化があって面白い。  三宅の噴煙が東に棚引いて居る火口の中を覗き込むようにしながらカメラぱちぱち、1日も早く三宅の人達が帰島できることを祈りながら。
  海上は少々白波が立っている。20マイル北で八丈Radioコンタクト(後で早すぎるとしかられた。)RW25で5マイルコール、ファイナルに入ると乱気流でがたがたとゆすられる、ちょっとスリルがある。  Elv300ftの空母に着艦する感じ、NOフラップランディング、スムーズだ、思わずみな拍手、でもフワーッと30センチぐらい浮いてびっくりした。
  
 昼食後タクシーで八丈島郷土資料館へ行く。前回来たときとは内容、レイアウトも新しく、楽しめた。  

 帰路は、私PIC 離陸して100ftぐらいでストールブザーを2〜3回鳴らす「おいおいおい」と皆騒然となる、ごめんなさい、、、
  島を出るとすぐに午前中にはなかった背の低いCbがあちこちで雨や霙を降らしている。  これは上空の寒気による対流不安定と直感した。右へ左へと雨域を避けながら飛ぶ、高度3000ft、隙間のあるのがありがたい、雪がはらはらしたこともあった。 菅沢氏が降水のある雲の下が白いオーロラの様で綺麗だと言っていた。実に変化があって美しい。 

 大島を過ぎ、横須賀VOR通過、TCAコンタクト、(これも後で横田アプローチでなくてはいけないと教えられた)でも東京TCAは親切に応対してくれた。  横浜から新宿へ向かう、守谷VORを左に下総タワーコンタクト(これも言動不一致でNG)16時龍ヶ崎着、失敗続きのフライトだった。(反省しています)
 
  でもやはりクロカンは楽しい、又行こうーっと。。。感謝感謝の1日でした。



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